千歌です。
2020年10月30日(金)須藤慎吾さんのバリトンリサイタルが銀座の王子ホールで19時より開催されます。
ピアニストはもちろん、江澤隆行さんです。パリのシャトレ劇場、ストラスブールの国立ライン歌劇場でコレペティトゥアとして指導をしながら、多くのプロダクションに参加された日本が誇るピアニスト。フランスものと言えば江澤隆行!と誰しもがまず江澤さんの名前を思い浮かべるのではないでしょうか。今回、チラシの字が隆之となっていて、あれ?と思いましたが、ミスプリのようで、ご本人です。
司会は、なんと元テレビ朝日のアナウンサーをしておられた朝岡聡さん。ご存じの方もいらっしゃると思いますが、朝岡さんはスポーツ番組やスポーツニュースのアナウンサーという印象ですが、コンサートやオペラの司会・企画構成などをされるほど、クラシックに造詣がとても深い方なんですよ。
5,6年前だったでしょうか。あるソプラノ歌手さんのコンクール優勝を記念したコンサートの司会を務めていらしたので、引き出しの多い方なんだなと思った記憶があります。
須藤慎吾さんは、藤原歌劇団のスターバリトン歌手と言える方です。日伊声楽コンコルソ第1位をはじめ、国内外のコンクールに多数入賞。イタリアやフランスの作品を得意とされ、豊かな声量と細やかな歌唱表現が高く評価されています。
これまでに何度か歌声を聞かせて頂きましたが、深くて幅のある魅力的なお声をされています。初めて聞いたときは、うわっ、すごい!と思いました。声種のせいか悪魔の声とか悪役を歌うことが多い印象ですが、こういう声を出せる日本人がいるのかと思ったほどです。
今回は、「旅へのいざない ~デュパルク歌曲の世界~」と題して全てフランスものの歌曲ということで、構成されるようですよ。
フランスの作曲家アンリ・デュパルクは、85年の生涯で約500曲を作曲されたと言われていますが、現存するのは40曲。そのうちの歌曲17曲中、12曲が須藤さんの歌声と江澤さんのピアノで蘇るそうです。楽しみですね。
- 旅へのいざない シャルル・ボードレール詩
- フィレンツェのセレナード ジャン・ラオール詩
- 波と鐘 フランソワ・コペー詩
- エクスタシー ジャン・ラオール詩
- フィディレ ルコンド・ド・リール詩
- ロズモンドの館 ロベール・ドゥ・ボニエール詩
- 嘆き テオフィル・ゴーティエ詩
- 悲しき歌 ジャン・ラオール詩
- テスタメント アルマン・シルヴェストル詩
- エレジー トーマス・ムーア詩
- ためいき シュリ・プリュドム詩
- 前世 シャルル・ボードレール詩
千歌1曲も知らない。。。勉強してから行こうかとも思いましたが、須藤さんによると「歌の美しい旋律はもちろんのこと、ピアノが紡ぐ色彩豊かな音世界は眼前に詩の景色が立ち上がってくるように感じられる」(原文まま)とのことですので、朝岡さんの説明を頼りに何も考えずにピアノの旋律や歌声に酔いたいなと思っています。
コロナ禍のコンサートなので、感染症対策もバッチリのようです。こういったコンサートの新しい様式にも慣れてきました。オペラ特有のブラボーの掛け声はかけられませんが、心の中で応援したいと思っています。
早く安全なワクチンができてほしいと願う千歌でした。