千歌です。
2020年1月9日、銀座王子ホールで行われた江澤隆行さんのコンサートに行ってきました。
1月9日は江澤さんの50回目のバースデーであり、恩師の松谷翠さんが亡くなられた日でもあるそうです。26年の音楽人生の原点回帰であると共にソロリサイタルを松谷先生に捧げるという哀しくも心温まる素敵なコンサートでした。

松谷さんは、クラシックにもジャズにも精通していらっしゃり、YouTubeでもそのピアノの音色を聞くことができます。所々、江澤さんのピアノに松谷さんを感じる気がしました。これぞ子弟関係なのかもしれませんね。
会場には、松谷さんの息子さんの麗王さんもいらしていました(ゴスペルをされているそうです)。江澤さんは、このコンサートのことをずっとお知らせしたいと思っていたところに、街で偶然出会ってお伝えできたのだとか。運命的な出会いというのは本当に不思議ですよね。

ベートーヴェンのピアノ・ソナタ第23番ヘ短調 作品57「熱情」やドビュッシーの月の光、リストの愛の夢など10曲を弾き、最後にショパンの英雄ポロネーズという濃厚なプログラムに、江澤さんのコンサートに初めて来た千歌の友人たちはすごい!情熱的だ!よく疲れないなぁと大絶賛でした。
江澤さんは、優しく柔らかくピアニッシモを素敵に弾きこなす方というイメージがありましたが、いつもの音色とは違っていたと私も思いました。私も友人も他のお客様も曲を追うごとに、どんどん拍手が大きくなっていきました。

アンコールの曲George Gershwin ‘The Man I Love’ は松谷さんが好んで弾かれていた曲なのだそうで、ラストのショパンの別れの曲も亡くなられた先生に思いを馳せた音色で、心に染みる今までにないコンサートでした。
友人たちは、26年も前の恩師を今もなお慕うというのは、松谷さんが素晴らしい先生であったと同時に、江澤さんの恩や感謝の気持ちを忘れない心も素敵だと口々に言いあいながら、その晩は飲み明かしました。楽しい夜となりました。
江澤隆行さんのコンサートに出かけてみませんか? 千歌でした。